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執筆者の写真mariko sagami

伊丹十三記念館、美意識とはなんぞやもし。

更新日:3月12日

2月中にブログを書いてしまおうと思いながら、気が付けばもう3月になっていました。

1月の旅のこと。愛媛と岡山に行ってきました。温泉に浸かったり、美味しいもの食べて、ありがたいことにゆったりのんびりと養分を摂取することができたような気がします。



松山までは神戸三ノ宮から神姫バスで約4時間、明石海峡大橋の絶景を眺めながら淡路島を抜け、鳴門海峡を渡る大鳴門橋の上を走り四国、徳島県へ入ります。

徳島に入ると、前日の冷え込みの影響で山間部には雪景色が残っていました。




我々は、伊予電鉄松山市駅でバスを降ります。

JR松山駅周辺よりもこの松山市駅周辺の方が高島屋なんかもあって栄えている、という不思議。


ちょうど12時半頃に到着するため、「お昼ご飯としましょう」となります。

前回来た時は、あさひで鍋焼きうどんをいただいたのですが、今回は少し豪勢にと調べてあった、うなぎや松おかへ。

松おかさんH.P. https://ameblo.jp/m3710425/


冒頭の写真、

パリッとふわっとうなぎをいただき、お腹を満たしたところで、松山市駅からバスに乗って15分ほど、一路、伊丹十三記念館に向かいます。


中村好文 建築・設計の建物、そして車庫には伊丹さんが生前乗っていたイギリスの高級車ベントレーが鎮座ましまします。



この度は、伊丹十三の「食べたり、呑んだり、作ったり。」展という企画展が開催されていました。

伊丹十三 H.P. 企画展について:https://itami-kinenkan.jp/information/info03.html


伊丹さんの身の回りの中でも食に関わるものたちが映像と共に展示されていました。(写真撮影は不可でした。)有田焼の湯のみ、杉政の利休箸に、香港で購入したというクリストフルのカトラリー・一式、大きなカニも丸ごとすっぽりと入りそうな両手いっぱいの大きさの土鍋。


バカラのグラスの隣にはギネスのノベルティであろうグラス、

京都有次のゆきひら鍋にアルミ鍋、銅の豆腐すくい、などなど。

こだわりの強い伊丹さんのお眼鏡にかなったものたちが、ちゃんと普段使いされていたことがわかります。

ミモザというエッセイの挿絵にもなっている鳥をかたどったレモン絞りも実物がちょこんと展示されていました。ちなみにこのイラストのマグネットは我が家の玄関ドアーに何をするでもなくぴったりと寄り添ってくれています。


レモン絞りの実物の写真がブログにアップされていました。


いいものだから、もったいなくて、なんて言って使わないのはやっぱり考え違い。たくさんのどうでも良いものの中に埋もれて暮らすより、手に触れるもの、目に見えるもの、どれだけ人生という短い時間のなかで本質的に美しいものと交わることができるでしょうか。


そして自分の本当に気に入ったものに囲まれることが、何より自分の機嫌を良くしてくれますし、気に入った人を呼び、そんなところによい気の流れなんかも運ばれてくるんだと思います。

美意識とはなんぞや、もし。

感性が育まれる、そんな風にあらためて身の回りを整えたいと感じる展示でした。


後ろ髪を引かれながら伊丹十三記念館を後にし、松山市から路面電車に揺られて15分ほど、道後温泉駅で温泉に浸かり体をあたためて坊っちゃん団子を食べる、というふうに、ありきたりだけどなんとも風流な夕暮れ時を過ごしました。



正岡子規、夏目漱石、秋山好古、真之兄弟、なども歩いていたであろう道を冷たい風に吹かれながら、湯冷めしないように、走ってまた路面電車に乗り込むのでした。



ここで一句、

マフラーに冷たい風を巻きつけて、団子を食べる夕暮れ時かな。


(こちらは短歌なので一首、が正しい、とのご指摘がありました。あしからず。)


書きたいことはまだまだ沢山ありますが、その前に3月は、クロッキー会、春の陣が待っているのでその準備やら、終わったらまたブログやら、その向こうにある展示やら、やりたいことが山ほどあるので、今日のところはこのんへんで。


最後までお読みいただきありがとうございました。















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